作業姿勢評価とは|理学療法士が解説 - ブログ

作業姿勢評価とは|理学療法士が解説

RULA・REBAを用いた職場の身体負担の見方

作業姿勢評価とは

職場で発生する腰痛や肩の痛みなどの筋骨格系障害は、作業姿勢や作業方法の影響を受けることがあります。
そのため、職場の身体負担を整理する際には、作業姿勢を客観的に評価することが重要になります。

作業姿勢評価とは、作業中の姿勢や動作を観察し、身体への負担を評価する方法です。
この評価により、腰痛や肩痛につながる可能性のある姿勢や動作を整理することができます。

作業姿勢評価は、人間工学の分野で広く用いられており、職場の作業改善や労働災害の予防に活用されています。


作業姿勢評価が必要な理由

多くの職場では、腰痛対策として体操やストレッチが行われています。
しかし、腰痛の多くは作業そのものの身体負担によって発生します。

例えば次のような要因です。

前屈姿勢
中腰作業
腕を伸ばした作業
長時間の同一姿勢
反復動作

これらの姿勢や動作は、腰部や肩に負担を与える可能性があります。

作業姿勢評価を行うことで、これらの要因を整理し、作業改善につなげることができます。


RULAとは

RULAはRapid Upper Limb Assessmentの略称で、上肢を中心とした作業姿勢を評価する方法です。

この評価法では、次の要素を観察します。

上腕の位置
前腕の位置
手首の角度
首の姿勢
体幹の姿勢
脚の姿勢

さらに、作業の頻度や持続時間も考慮して評価を行います。

RULAは比較的簡便に使用できる評価法であり、職場の作業姿勢評価に広く利用されています。


REBAとは

REBAはRapid Entire Body Assessmentの略称で、全身の作業姿勢を評価する方法です。

RULAが上肢を中心に評価するのに対し、REBAは全身の姿勢を評価する点が特徴です。

評価では次の要素を観察します。

体幹


上肢
荷重
動作の頻度

REBAは医療や介護、製造業など幅広い職場で使用されています。

特に移乗介助や重量物取り扱い作業の評価に利用されることがあります。


作業姿勢評価で重要な視点

作業姿勢評価では、姿勢だけでなく次の要素も重要です。

作業姿勢
作業距離
作業時間

例えば、体幹前屈姿勢は腰部負担を増やす姿勢の一つです。
前屈角度が大きくなるほど脊柱起立筋の活動が増えることが報告されています。

また、作業対象が身体から離れるほど腰部モーメントが増加します。
腰部モーメントは荷重と距離の積で表されるため、作業距離が長くなるほど腰部負担が増えます。

さらに、同じ姿勢が長時間続く場合や反復動作が多い場合には、身体への累積負荷が増える可能性があります。

このように、作業姿勢評価では複数の要因を総合的に整理することが重要です。


作業姿勢評価から作業改善へ

作業姿勢評価の目的は、姿勢を点数化することではありません。
評価の結果をもとに、作業改善を行うことが重要です。

例えば次のような改善です。

作業高さの調整
作業対象の配置変更
作業距離の短縮
補助具の使用
作業交替

これらの改善によって、身体への負担を減らすことができます。

作業姿勢評価は、職場の身体リスクを整理するための手段といえます。


理学療法士が関わる意義

理学療法士は、身体機能や動作分析の専門職です。

そのため、作業姿勢や動作を観察し、身体負担を整理することができます。

また、筋活動や関節負担の観点から作業改善の提案を行うことができます。

職場の腰痛対策では、医療分野の知見と人間工学の視点を組み合わせることが重要です。


まとめ

作業姿勢評価は、職場の身体負担を整理するための重要な方法です。

RULAやREBAなどの評価法を用いることで、作業姿勢や動作による身体負担を把握することができます。

腰痛予防のためには

作業姿勢
作業距離
作業時間

を整理し、作業改善につなげることが重要です。


参考文献

McAtamney L, Corlett EN
Rapid Upper Limb Assessment

Hignett S, McAtamney L
Rapid Entire Body Assessment

Kee D
Observational ergonomic assessment methods

NIOSH
Musculoskeletal disorder guidelines


職場の腰痛対策について相談できます

職場の腰痛は、ストレッチや体操だけでは十分に改善しないことがあります。
作業姿勢、作業距離、作業時間など、作業そのものの身体負担を整理することが重要です。

PROWELLでは理学療法士が職場の身体リスクを評価し、現場で実行可能な作業改善を提案しています。

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