【製造業向け】転倒防止・腰痛予防講習が高評価|安全衛生教育の成功事例

概要

製造業の現場では、外的要因としてのちょっとした段差や滑りやすさと、内的要因としての姿勢や体の機能が、転倒や腰痛といった労災につながりやすくなります。

今回、とある製造業企業さまにて「転倒防止・腰痛予防講習」を実施したところ、受講された多くの社員の皆さまから高い評価をいただきました。

本記事では、実際の講習内容や参加者の声、製造業における安全衛生教育としての効果についてまとめています。
安全配慮義務・健康経営に取り組む企業さまの参考になれば幸いです。


製造業での安全衛生教育として転倒・腰痛予防が重要な理由

製造現場では、日々の作業動作や職場環境が身体への負担につながることが多くあります。

  • 床のわずかな凹凸や段差によるつまずき
  • 長時間の立ち仕事による足・腰への疲労
  • 前傾姿勢や繰り返し動作による負担
  • 安全靴のサイズ不一致やインソールの劣化

特に「転倒」「腰痛」は、製造業における労災の上位を占めることが知られています。
どちらも“突然起きる事故”に見えて、実は 日常の姿勢・足元・筋力バランスの乱れ が蓄積した結果として発生します。

そのため、事故が起きてから対処するのではなく、
「起きないように備える」安全教育 が企業にとって大切な取り組みとなっています。


今回の講習の概要と目的

今回の講習は、約90分のプログラムとして構成しました。
外的要因に対しては、安全衛生のご担当者が様々な取組をされているため、弊社では、内的要因への取組として、座学と実技や体験を通じて「自分の身体の変化を実感できる」内容にこだわっています。

〈講習の主な内容〉

  • 転倒・腰痛が起こるメカニズム(姿勢・ファシア・足元の観点)
  • 正しい靴選びとインソールの効果
  • 足のセルフチェック(FPI:Foot Posture Index)
  • ストレッチ・体幹安定エクササイズの実技
  • 製造業の現場で注意すべき身体の使い方

特に「足元の健康」や「靴・インソールの見直し」は、意外と知られておらず、参加者の方々にとって新鮮な内容だったようです。


受講者の声:高評価ポイントまとめ

実際に講習を受講された社員の皆さまからは、次のような感想を頂きました。

■ 運動が最大の予防策であることを理解できた

「運動が何よりの薬であることが理解できた」という声が多く、
“体を動かす=予防”というシンプルだけれど重要な原則を再認識していただけました。

■ 靴選び・インソールの重要性を初めて知った

「靴の選び方のポイントが分かった」
「インソールの効果が具体的に理解できた」
といった声も多く、足元を整えることが健康管理の第一歩であることを実感して頂けたようです。

■ 足元の健康が転倒・腰痛予防につながると理解できた

普段なかなか意識しない“足の形・使い方”について学ぶことで、
「足元が健康管理では重要であることを認識できた」との感想が寄せられました。

■ 体験型で分かりやすかった

実際に体を動かして学ぶ時間が好評で、
「ストレッチの大切さが分かった」「体験型の講習が良かった」といった声が多くありました。

こうした「気づき」は、日常の現場での実践につながる大きな一歩となります。


受講者からの要望:さらに深く学びたいテーマ

講習に対する満足度の高さと同時に、
「もっと深く学びたい」という前向きなご意見も多数いただきました。

■ FPI(Foot Posture Index)をもっと分かりやすく

足の評価基準をセルフチェックで簡単に理解できるよう、
表現方法や資料の改善ニーズがありました。

■ 講習時間を長くしてほしい(今回は90分)

体験が中心のため、「もっとやりたかった」という声が多く、
次回以降は120分版などの拡張も検討できそうです。

■ 腰痛・肩こりに関係する“ファシア”をもっと知りたい

近年注目されるファシア(筋膜)について、
「さらに詳しい解説が聞きたい」とのご要望が複数ありました。

■ 継続して講習を実施してほしい

「年に1回でも継続的に開催してほしい」という声を多く頂きました。
社員の健康づくりや労災予防には、定期的な学びの機会が効果的です。


安全教育の成功ポイントと今後の展望

今回の講習が高評価となった背景には、いくつかの成功ポイントがありました。

【1】“足元から整える”という視点

転倒・腰痛の予防は、ただ筋力をつけるだけではありません。
靴・インソール・足の使い方といった“足元の健康”を整えることが非常に重要です。

【2】体験を通じて「できる」を実感

ただ聞くだけの講義ではなく、ストレッチや動作チェックを通じて
自分の身体の変化をその場で体験できることで、理解が深まります。自己効力感や主体的健康感を高めることが期待できます。

【3】製造現場特有の姿勢・動作に特化

立ち仕事・重量物の扱い・繰り返し作業など、
製造業ならではの負担ポイントに沿った内容が、現場での実践に直結しました。

今後の展望

講習後には、「今回できなかった体験もまだあると思う」「継続してほしい」とのお声を頂きました。
次回は、

  • 足のセルフチェックをもっと分かりやすく
  • ファシアの深掘り
  • 効果的な動作トレーニング
    など、より実践的な学習内容へアップデートしていく予定です。

まとめ:社員の健康が企業の力に

今回の講習を通して、社員の皆さまが自身の身体と向き合い、
転倒・腰痛予防について前向きに取り組んでくださったことが大変印象的でした。

社員の健康は、企業の生産性・安全性・職場の雰囲気にも直結します。
今後も、足元の健康から姿勢、動作、習慣までを総合的に整える講習を通じて、
企業さまの安全衛生や健康経営に貢献してまいります。

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