
彦根労働基準監督署主催 転倒・腰痛予防セミナーを担当しました

このたび、彦根労働基準監督署主催の安全衛生教育の一環として、滋賀産業保健総合支援センターより委託をうけ
**「転倒防止と腰痛予防セミナー」**を担当いたしました。
セミナー開催の背景
労働災害の中でも、**転倒災害(36,378件/令和6年)**と
**腰痛災害(22,218件/令和6年)**は依然として高い割合を占めています。
特に小売業や福祉関連など第三次産業では、全体の半数以上が転倒・腰痛関連災害であり、
安全衛生担当者にとって喫緊の課題となっています彦根労基 腰痛転倒セミナー 2025配布メール添付。
セミナーの主な内容
1. 災害統計と傾向分析
- 転倒は全労災の約30%超を占め、腰痛災害も14~20%を占める
- 50代では20代の約5.5倍、80代では10倍以上に転倒災害が増加
- 高齢労働者が多い職場で特に注意が必要
2. 転倒要因と環境改善
- 通路の狭さ、床の濡れ、荷物の配置、交代勤務による注意力低下
- 5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)の徹底が効果的
- 転倒典型要因チェックリストを用い、職場点検の具体策を提示
3. 骨折リスクと運動習慣
- 骨粗鬆症、既往骨折、筋力低下などが骨折リスクを高める
- 筋力訓練・複合運動・太極拳などのエビデンスを紹介し、
運動習慣が転倒率低下や骨密度上昇に有効である
4. 腰痛対策と最新エビデンス
- 腰痛は「病気」ではなく、多くは生活習慣や作業姿勢に起因
- 安静は改善を遅らせ、適切な活動こそが回復につながる
- ガイドラインでは「作業管理+環境管理」に加え、
教育と運動の習慣化が最も有効と示されている
5. 実践的アプローチ
- 片脚立位・しゃがみ込みテストなどセルフチェックの体験
- 「整えて・鍛えて・よく動く」を合言葉に、
職場で取り入れられる簡単なエクササイズを紹介 - インボディ測定などを活用した客観的な筋力評価の有効性を紹介
まとめ
今回のセミナーを通じて、
**「転倒・腰痛は作業環境だけでなく、身体づくりと習慣で予防できる」**という視点を共有できました。
安全衛生担当者の皆様にとって、災害防止に直結するだけでなく、
従業員の健康づくりと労働パフォーマンス向上につながる内容になったと考えています。
今後も、エビデンスに基づいた実践的な安全衛生研修を提供してまいります。
👉 職場での安全衛生教育・研修のご相談は、
合同会社PROWELL/リハビリ&トレーニングPHYSIOまでお気軽にお問い合わせください。